はじめに：健康寿命と視力の密接な関係

人生100年時代を迎え、健康で活動的な毎日を送る「健康寿命」の重要性はますます高まっています。健康寿命を延伸するためには、日々の生活習慣はもちろんのこと、五感の機能維持も非常に大切です。中でも、外界からの情報の約8割を担うと言われる「視力」は、健康寿命の質を大きく左右する要素の一つと言えるでしょう。
視力低下は、日常生活における様々な活動を制限し、転倒や事故のリスクを高めるだけでなく、趣味や社会参加の機会を減少させる可能性もあります。特に、老眼が進む年齢になると、視力への悩みは深刻になりがちです。
このような視力に関する悩みを解決し、快適な視力を取り戻すための選択肢の一つとして注目されているのが「ICL（眼内コンタクトレンズ）手術」です。ICL手術は、近視、遠視、乱視といった屈折異常を矯正し、裸眼でのクリアな視界を取り戻すことができる、高度な視力矯正手術です。
本記事では、健康寿命の延伸を目指す皆様に向けて、ICL手術がどのような方におすすめなのか、その適応条件やメリット・デメリット、そして、ICL手術を検討する上で有力な選択肢となる「品川近視クリニック」での手術のベネフィットについて詳しく解説していきます。

健康寿命の延伸に視力回復が不可欠な理由

なぜ視力回復が健康寿命の延伸に繋がるのでしょうか？その理由は多岐にわたります。

• 活動的な生活の維持：クリアな視力は、スポーツ、旅行、読書、手芸など、様々な趣味や活動を快適に楽しむための基盤となります。これにより、社会との繋がりを保ち、精神的な健康を維持することにも繋がります。
• 安全性の向上：視力低下は、特に高齢者にとって転倒や交通事故のリスクを高めます。視力回復によって、これらのリスクを低減し、安全な生活を送ることが可能になります。
• 認知機能の維持：視覚からの情報は、脳を活性化させる重要な要素です。良好な視力を維持することは、認知機能の低下を遅らせる可能性も示唆されています。
• 精神的な安定：見えにくいことによるストレスや不安から解放され、より快適で質の高い生活を送ることができます。
• 自立した生活の維持：日常生活における多くのタスクは、視力に依存しています。視力回復によって、メガネやコンタクトレンズに頼らずに、より自立した生活を送ることが可能になります。

このように、視力回復は単に「見える」ようになるだけでなく、私たちの生活の質全体を向上させ、健康寿命の延伸に大きく貢献するのです。

ICL手術とは？その仕組みと特徴

ICL（Implantable Collamer Lens）手術は、角膜を削るレーシック手術とは異なり、目の中に小さなレンズを挿入することで視力を矯正する手術です。日本語では「眼内コンタクトレンズ」とも呼ばれます。

ICL手術の仕組み

ICL手術では、患者様の目の状態に合わせて作られた非常に薄くて柔らかいレンズを、虹彩（黒目）と水晶体（ピントを合わせるレンズ）の間に挿入します。このレンズが、角膜や水晶体の屈折力を補完することで、網膜に正確な焦点が合うようになり、クリアな視力が得られます。

ICL手術の特徴

• 高い矯正力：ICLは、レーシック手術では矯正が難しい強度近視や高度遠視、乱視にも対応できる場合があります。
• 良好な視力の質：角膜を削らないため、ハロ・グレア現象（夜間の光のにじみや眩しさ）が起こりにくいと言われています。
• 可逆性がある：ICLレンズは、必要に応じて取り出すことが可能です。これは、レーシック手術にはない大きな特徴です。
• ドライアイになりにくい：角膜の神経を傷つける可能性が低いため、術後にドライアイになりにくいと言われています。
• UVカット効果：ICLレンズには、有害な紫外線をカットする機能が備わっているものがあります。

これらの特徴から、ICL手術は、従来の視力矯正方法では満足できなかった方や、より質の高い視力を求める方にとって、魅力的な選択肢となっています。

どんな人におすすめ？ICL手術が適している可能性のある方

ICL手術は、全ての方に適しているわけではありません。以下の条件に当てはまる方は、ICL手術を検討する価値があるかもしれません。

年齢

一般的に、ICL手術の対象となるのは、20歳から40代くらいまでの成人です。これは、視力が安定していることが重要であるためです。ただし、目の状態によっては、この年齢以外の方でも手術を受けられる場合がありますので、まずは専門医に相談することが大切です。

屈折異常の度合い

ICLは、中度から強度（-6.0D以上）の近視、遠視、乱視の方に適していると言われています。レーシック手術の適応範囲を超えるような強い屈折異常をお持ちの方でも、ICLであれば視力回復が期待できる場合があります。

角膜の厚さ

レーシック手術では、角膜を一定量削る必要があるため、角膜が薄い方は手術を受けられないことがあります。一方、ICL手術は角膜を削らないため、角膜が薄いと診断された方でも、視力矯正の選択肢となり得ます。

ドライアイ

レーシック手術後にドライアイが悪化することがありますが、ICL手術は角膜の神経への影響が少ないため、ドライアイの方や、ドライアイが心配な方にも比較的適していると言われています。

コンタクトレンズ不適合

コンタクトレンズの装用が不快な方や、アレルギー体質でコンタクトレンズが合わない方、長時間のコンタクトレンズ装用が難しい方などにとって、ICL手術は快適な視力を得るための有効な手段となります。

スポーツやアクティブなライフスタイル

激しいスポーツをする方や、アウトドアアクティビティを楽しむ方にとって、メガネやコンタクトレンズは煩わしい場合があります。ICL手術によって裸眼での活動が可能になり、より自由で快適なライフスタイルを送ることができます。

質の高い視力を求める方

ICL手術は、良好な視力だけでなく、質の高い見え方を求める方にもおすすめです。角膜を削らないため、コントラスト感度や夜間の視力が低下しにくいと言われています。

過去にレーシック手術を受けた方

過去にレーシック手術を受けたものの、視力が再び低下してしまった場合や、更なる視力矯正を希望する場合にも、ICL手術が検討されることがあります。

その他

上記以外にも、職業上、裸眼視力が必要な方（パイロット、スポーツ選手など）や、美容的な理由でメガネをかけたくない方なども、ICL手術を検討する場合があります。

健康寿命延伸に貢献！ICL手術のメリット

ICL手術は、単に視力を回復するだけでなく、健康寿命の延伸にも様々な面で貢献すると考えられます。

• メガネやコンタクトレンズからの解放：日常生活での煩わしさから解放され、より快適で自然な視覚を取り戻すことができます。特に、老眼が始まる前の世代にとっては、アクティブな生活を送る上で大きなメリットとなります。
• 活動範囲の拡大：視力に制限されることなく、様々な趣味やスポーツ、旅行などを楽しむことができます。これにより、社会との繋がりを維持し、精神的な健康を保つことに繋がります。
• 緊急時への対応力向上：災害時や緊急時など、メガネやコンタクトレンズがない状況でも、クリアな視力を確保できるため、安全に行動することができます。
• 長期的なコスト削減：長年使用するメガネやコンタクトレンズの購入費用、ケア用品の費用などを考慮すると、ICL手術は長期的に見てコストパフォーマンスが高い場合があります。
• 自信の向上：見た目のコンプレックスから解放され、自信を持って生活できるようになる方もいます。

これらのメリットは、生活の質を向上させ、より長く健康で活動的な生活を送るための基盤となります。

ICL手術のリスクと注意点も理解しておこう

ICL手術は一般的に安全性の高い手術とされていますが、全ての手術と同様に、いくつかのリスクや注意点も存在します。手術を検討する際には、これらの点も十分に理解しておくことが重要です。

• 感染症：手術部位に細菌やウイルスが感染するリスクがあります。
• 炎症：術後に炎症が起こることがあります。
• 眼圧上昇：一時的に眼圧が上昇することがあります。
• 白内障の進行：稀に、ICLレンズの挿入によって白内障の進行が早まる可能性があります。
• ハロー・グレア現象：術後、夜間に光が滲んで見えたり、眩しく感じたりすることがあります（一般的には軽度で時間とともに改善すると言われています）。
• レンズのずれ：挿入したレンズが稀にずれることがあります。その場合は、再手術が必要になることがあります。
• 視力の過矯正や低矯正：手術によって、期待したほどの視力が得られない場合があります。
• 合併症のリスク：ごく稀に、失明などの重篤な合併症が起こる可能性も否定できません。

これらのリスクを最小限に抑えるためには、経験豊富な医師が在籍し、高品質な医療設備が整った医療機関を選ぶことが非常に重要です。また、術後の指示をしっかりと守り、定期的な検診を受けることも大切です。

ICL手術の流れ：カウンセリングから手術、術後ケアまで

ICL手術を受けるにあたっては、いくつかの段階を経る必要があります。一般的な流れは以下の通りです。

1. カウンセリング：眼科医にICL手術に関する疑問や不安を相談し、手術の適応性やリスク、費用などについて詳しく説明を受けます。
2. 適応検査：視力、屈折度数、角膜の形状や厚さ、眼圧、目の内部の状態など、綿密な検査を行い、ICL手術が可能かどうかを判断します。
3. レンズの注文：適応検査の結果に基づいて、患者様の目に合ったICLレンズを個別に注文します。
4. 手術日の決定：医師と相談の上、手術日を決定します。
5. 手術前準備：手術前に、目薬の使用やコンタクトレンズの装用中止など、医師から指示された準備を行います。
6. 手術当日：手術は通常片目ずつ行われ、所要時間は15分程度です。点眼麻酔を使用するため、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。
7. 術後検診：手術後、数日、数週間、数ヶ月と定期的に検診を受け、目の状態を確認します。
8. 術後ケア：医師の指示に従い、保護メガネの装用や点眼薬の使用など、適切なケアを行います。

手術後の視力回復には個人差がありますが、多くの方が翌日には視力改善を実感できると言われています。ただし、完全に安定するまでには数週間から数ヶ月かかる場合もあります。